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クトゥルフ神話TRPGのキャラシートの作り方を丁寧に解説します!
一緒に遊んでくれるひとを捕まえ、
分厚く重いルールブックを買い、
それじゃあ次はキャラシート作成!
……と、いうところで躓いてしまう方も多いかと思われます。
めちゃくちゃ簡単な設定だけで済むTRPGシステムもあれば、
逆に作り込もうと思えばどれだけでも作り込めるTRPGシステムもあります。
キャラシートの作り方難易度で行けば、
クトゥルフ神話TRPGは中の上といったところでしょうか。
STR?INT?
技能ポイントってなに?
どうやって能力値を割り振るの?
そういった疑問を抱え、なかなかキャラシートを完成させることができないひとも
中には居るかもしれませんね。
でも、実際はそこまで難解なものでもないんですよ。
まずは基礎能力値から!
誰だって生れつき、力が強いんだとか、足が早いんだとか、
そういった個々人による能力値の差というものがありますよね。
STR、CON、POW…といった英単語三文字で表される8種類のものは
そのキャラクターの「生れつき持っている能力値」にあたります。
例えば、STRとは「Strange(ストレンジ)」、つまり「力の強さ」を表します。
STRが高ければ「屈強」、低ければ「貧弱」ということになります。
CONは「生命力」、POWは「精神力」、DEXは「敏捷性(器用さ・素早さ)」、
APPは「外見」、SIZは「身体の大きさ」、INTは「頭の良さ」を
それぞれ3~18までの数値で表します。
最低値が3,最高値が18です。
最高値に関しては、なにかのシナリオを経験して、
そのキャラクターが成長した時に18以上の数値になることもありますが、
1番最初に作る時は、基本的に最高値は18までです。
基礎ステータスは、6面ダイスを3回振った合計値がそのまま用いられます。
例えば、3回振ってそれぞれ「5」と「6」と「1」が出たら、
5+6+1で合わせて12の能力値になります。
そして、7つの基礎ステータスに加え、EDUという「教育の高さ」を表す数値があります。
これは基礎能力値と違い、最低値は6、初期最高値は21です。
どうしてこれだけ最高値が違うのかというと、
他のステータスは6面ダイスを3回振ることで決まりますが、
EDUは、その6面ダイス×3回で出た数値に
プラスで3ポイント足す仕組みになっているからです。
「頭の良さ」はうまれつきのものですが、
「どれぐらい高レベルな教育を受けたか」については、
生まれた後に積み重ねられていくものですよね。
だいたい、最低値の6が中卒レベル、
最高値の21が大学教授レベルぐらいだと考えるとわかりやすいかもしれません。
また、キャラステータスは全てダイスで決めることになっています。
振り直し・数値入れ替えは、KPさんによっては許してくれますが、
基本的には振り直しナシの一発勝負です。
何回でも何回でも振り直せてしまったら、
全部の数値が最高値になるまで繰り返せてしまいますよね?
キャラステータスのリセマラは、
決して推奨されるべき行為ではありません。
いや、たまにすごい偶然でめちゃくちゃヤバイ数値のバケモノが生まれたりもしますが。
キャラの生存度はこれで決まる!?基礎能力値その2!
さて、ステータスの数値の出し方についてはお話しましたが、
クトゥルフ神話TRPGにおいて肝となるシステム「SAN値」の説明をしていませんでしたね。
「SAN」とは「Sanity(サニティ)」の略で、「正気度」のことを表します。
これが高いと平常心のままでいられるのですが、
このSAN値が低くなってくると、心が動揺し、怯えやすくなり、
あまりにも短い期間の間にゴリッと大きく削られたりすると
『発狂』してしまうことがあります。
むしろ、クトゥルフ神話TRPGは「どんな発狂ロールをするか?」がメインであるといっても
過言ではありません。たぶん。
そんな大事なSAN値ですが、
これはステータスの「POW」を5倍した数値が基本になります。
最初に振って決めたPOWが12であった場合、×5して、初期SAN値は60となります。
これはまぁまぁ平均的な数値であると言えます。
また、「幸運」、「アイデア」、「知識」、「耐久力(HP)」、「ダメージボーナス」など
判定においてよく使われる数値のほとんどは、
基礎ステータス値のどれかを参照して決められます。
つまり最初に6面ダイス3回で決めた基礎ステータス値が
まさに全ての基本となるわけですね。
「幸運」はその通り「運の良さ」を表し、SAN値と同じくPOW×5の数値になります。
心が強いと運も良いのでしょうか。
「アイデア」は「察しの良さ」を表し、INT×5の数値になります。
これ、高ければそのぶんいろんなことに気付けて便利なんですけど
そのぶん、余計なことにも気付きやすいので……
POWの低い、つまりSAN値の低いキャラのINTが高かったりすると
他のプレイヤーさん達から「あっ……」という感じの憐れみを向けられたりします。
察しの良いキャラはホラー映画でも大抵長生きしませんよね……
「知識」は「どれぐらいものを知っているか」を表し、EDU×5の数値になります。
EDUが21とかだった場合、×5すると合計値が105とかになりますが
技能値の上限は99であるため、「知識」技能そのものは99という扱いになります。
いい教育を受けていれば、そのぶん知識も豊富である、と。
「耐久力」はいわゆるHP、体力を表します。
これはCONとSIZを合わせた数値を半分したものが数値になります。
つまり、「貧弱」で「身体の小さい」キャラクターは、
やっぱりそのぶん体力も低めです。一撃で吹き飛びます。
逆に「屈強」で「身体の大きい」キャラクターは、
想像通り体力が高いです。ほぼゴリラです。
「ダメージボーナス」とは、なにか攻撃的なことをした時、
相手に対して与えるダメージがどれだけ増えるか、というのを指します。
これはSTRとSIZを足した数から参照されます。
詳しくはルールブックに参照表が載っていますし、
今はネットで一覧表を載せてくれているサイトもありますので
そちらを参照してみてください。
STRとSIZがあまりに低いと、逆にダメージボーナスにマイナスが入ったりします。
本人は本気でぶん殴っていても、かよわいひょろひょろパンチでしかない、という感じで。
「MP(マジックポイント)」は、基礎ステータスのPOW値と同じ数値になります。
これは書いてそのまま、そのキャラクターが持つ魔力というか、魂の力のようなもので、
使えば当然減りますし、全て失くなると気絶します。
しかし、MPが0になっても死にはしません。
また、一定時間が経過すれば除々に回復してきます。
日本人にとっては……霊力、といったほうが伝わりやすいでしょうか?
そんな感じのステータスです。
そして、これら基礎ステータスを全て埋めてからが、
キャラシート作りの本番になります。
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アレもコレもできるようになりたい!技能値割り振りについて
クトゥルフ神話TRPGでは、「判定時に振ったダイスの数値の大小」で
成功失敗判定が行われます。
基本的に、判定に使う能力値・技能値よりも少ない数値を出すことができれば、
その判定は成功として扱われます。
よく判定値に使われるのが、「技能値」と呼ばれる数値です。
これらは、「そのキャラクターが何をどれだけできるか」を表します。
大まかに「戦闘技能」「探索技能」「交渉技能」「知識技能」という
4つのカテゴリに分類されており、
それぞれいろんな技能値があります。
例えば、何かを見つける時に使う「目星」。
音を聞くための「聞き耳」。書籍を調べるための「図書館」。
これら3つは探索三大技能とされており、基本的には高めに取っておきたい数値です。
さらに、応急手当、機械修理、キック、乗馬、変装などなど……
KPさんによってはオリジナル技能の所持を許してくれることもあるので、
技能値の振り分けによって、そのキャラクターの全体像が詳しく定まってきます。
しかし、なんでもかんでも全部高数値!
なんて真似、そうそうできません。できないようになっています。
キャラクターの技能値は、最初に定められている「初期値」に
『どれぐらいのポイントを振り分けたか』という合計値で決まります。
まず、INTを10倍した数値の「興味ポイント」というものがあります。
これは、「そのキャラクターが何に興味を持っているのか」というポイントとして
どんな技能にも好きなだけ振り分けることができます。
ただし、INTを10倍した数値ぶんしかポイントはないため、
何も考えずに振り分けているとあっという間になくなってしまいます。
次に、EDUを20倍した数値が「職業ポイント」として使えます。
これは「そのキャラクターが何の職についているか」によって、
振り分けられる技能が違います。
警察官でもないキャラクターが職業ポイントを銃技能に振り分けることはできませんし、
機械工でもないキャラクターが機械修理へ職業ポイントを振ることはできません。
そう、技能値は「なんでもかんでも自由に設定できる」わけではないんです。
そのキャラクターの頭が悪ければ興味ポイントが足りなくなりますし、
そのキャラクターが満足な教育を受けることができていなければ、
職業ポイントだってそんなに多くはありません。
絶対的失敗としてとんでもない事態を引き起こす数値『ファンブル』を引き当てないよう、
目星99、聞き耳99、とか取ろうとすると、
他の技能がまったく取れなくなってしまうんです。
その不自由さこそが、クトゥルフ神話TRPGにおけるキャラクター作りの醍醐味でもあります。
なんでもかんでもできてしまっては面白みがありません。
ダイスを使って判定するんですから、成功するか失敗するか、
そのスリルがたまらないわけです。
しかも、どの技能値がどれぐらい高いか、
どの能力がどれぐらい低いのかによって、
そのキャラクターがいったい「どんな人物であるのか」が見えてくるでしょう?
CONが高くてSIZも高い、だけどPOWの低い、「身体の大きな臆病者」。
INTが高くてEDUも高い、けれどDEXが低い「頭でっかちな不器用さん」。
APPが低いのに『言いくるめ』技能が高い、「ブサイクだけど口がまわるひと」。
POWが低いのに『拳銃』技能が高い、「ビビリだけど有能な警察官」。
ダイスで決める基礎能力値と、
自分で振り分ける技能値によって、
そのキャラクターがどんな人物になるのか。
それら全てを、あなたが決めることができるんです。
クトゥルフ神話TRPGキャラシートのまとめ
キャラシートって、今でこそネット上で簡単に作成・保存できるサービスを
有志の方が無料で公開してくれていますが、
それでもなんだか、作るのが大変そうだと感じてしまいがちですよね。
実際、面倒くさい部分もあるかもしれません。
けれど、MMORPGなんかで最初のキャラ作成にすごく時間を掛けるひとなんかは
めちゃくちゃハマってしまうんじゃないでしょうか。
自分の好みにバッチリなキャラができた時なんかは、
「こいつだけは死なせてなるものか……!」
と、闘志のようなものさえ湧いてくるでしょう。
逆に全然好みでもなんでもないキャラクターでも、
使い続けているうちに愛着が湧いちゃって、
いざロストしたら悲しくて悲しくて仕方がなくなったりします。
いろんな運命を背負うことになるPCの源、キャラシート。
面倒だと思うより先に、1枚だけでも作ってみませんか? フフフ…
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